
2020.3.27-2020.3.28
~目次~
- 行程
- 費用
- 乗船まで
- 太平洋フェリーについて
- きそについて
- 一等客室(インサイド)について
- 乗船記
太平洋フェリー 公式HP https://www.taiheiyo-ferry.co.jp/
1.行程
19:00 名古屋港金城埠頭フェリーターミナル出航
↓
16:40 仙台港フェリーターミナル着

2.費用
太平洋フェリー一等客室(インサイド) △12,100
バイク(50㏄超400㏄未満)△6,500
※ウェブ割引適用
金麦350ml △190
合計 △18,790
3.乗船まで
乗船までの流れについて説明いたします。まずは,出発地の港に行く必要があります。これがややアクセスが悪いのです。太平洋フェリーの場合,おそらく最もアクセスがいいのが,苫小牧港,次にいいのが名古屋港,最後が仙台港だと思います。名古屋港は,バスでも行くことはできますが,割と近くまであおなみ線が通っており,安価で且つ定時性の高い移動が可能です。苫小牧港は,3つの港の中で比較的街までの物理的な距離が近いです。新日本海フェリー(新潟,舞鶴方面)が出る苫小牧東港は遠いのですが,太平洋フェリーの苫小牧西港は比較的近いです。バスもあります。仙台港は,街からの距離も遠いです。仙石線がアクセスに使われることがありますが,最寄りの中野栄駅から徒歩45分ほどです。バスもありますが,下船は問題ないのですが,乗船の際はちょうどいい時刻にバスがないことが多いように見受けられます。港までは,タクシーでの移動がある程度妥当なものであるように思われます。
新日本海フェリー http://www.snf.jp/
かつての私の記事 https://wsbgreenblog.com/2020/01/31/14/48/14/
仙台→苫小牧間 https://wsbgreenblog.com/2020/02/12/20/30/59/


それぞれの港についてまとめてみようと思います
名古屋港
公共交通機関の場合
①名古屋駅からバス 公式案内へ
②あおなみ線(名古屋~金城ふ頭)で野跡駅,そこからバス 公式案内へ
③あおなみ線で野跡駅又は金城ふ頭駅,そこから徒歩。※個人的には野跡駅から歩くことをお勧めします。
太平洋フェリー公式HP(名古屋港) https://www.taiheiyo-ferry.co.jp/koro/nagoya.html
あおなみ線 運賃時刻表案内 https://www.aonamiline.co.jp/pc/timetable.html


仙台港
①中野栄駅から徒歩又はタクシー,バス
②仙台駅からバス
太平洋フェリー公式案内 https://www.taiheiyo-ferry.co.jp/koro/sendai.html

苫小牧港(参考)
太平洋フェリー公式案内 https://www.taiheiyo-ferry.co.jp/koro/tomakomai.html
車両があった私は,90分前にチェックインを済ませる必要がありましたんので,私も19:00の出航の90分前である17:30までにフェリーターミナルに到着するように移動をしました。そして,チェックインを済ませました。車両がない場合は,60分前までにチェックインを済ませればよかったと思います。これは,乗船港によって時間が変動致しますから,ご自身が乗船になる港と車両の有無に応じて臨機応変に合わせて頂きたいと思います。実際の乗船は,17:45より開始となりました。今回は,バイクは2台のみでした。尤も3月上旬に逆区間に乗船した時は,バイクは私だけでした。これが,夏等の旅行シーズンとなれば,10~20台ほどになります。車両を同伴する場合,運転手は車両での乗船となり,同乗者はボーディングブリッジからの乗船となります。バイクの場合は,ギアは入れたままの状態で,ハンドルロックをはしないように言われますので,それに従ってください。車両甲板からエレベーター又は階段にて客室へと向かいます。
乗船の流れ(太平洋フェリー ) https://www.taiheiyo-ferry.co.jp/beginner/manual.html
この時に,自分がどこに車両を置き,どこのエレベーターから移動したのか,必ず覚えておくようにしましょう。
下船の際に困ることになります。なお,車両を停車した後は,車両に戻ることはできませんから,必要な荷物はきちんと持って客室に行きましょう。客室デッキの最低階である5階において,搭乗券の確認があります。搭乗券は手に持った状態で車両甲板から移動しましょう。
4.太平洋フェリーについて

太平洋フェリーについて軽くご紹介致します。太平洋フェリーは,苫小牧~仙台~名古屋で海運輸送を行っている会社で,中部地方の大手私鉄(ドМ)である名古屋鉄道の子会社です。輸送内容は,貨物,旅客の両方に対応しております。運用に就く船は,「いしかり」,「きそ」,「きたかみ」です。仙台~苫小牧間は毎日運航(苫小牧19:00発,仙台19:40発)仙台~名古屋間は隔日運航(仙台12:50発,名古屋19:00発)です。所要時間は,以下の通りです。
苫小牧→仙台 発:19:00 着:10:00 間:15時間
仙台→苫小牧 発:19:40 着:11:00 間:15時間20分
名古屋→仙台 発:19:00 着:16:40 間:21時間40分
仙台→名古屋 発:12:50 着:10:30 間:21時間40分
このようになっており,時間がかかると港までの時間がかかることがデメリットとして挙げられます。しかし,一般的な生活をしていれば,船に長時間乗ることもありませんから,その移動過程自体を楽しむということも可能ですし,早割等の割引が充実していますから,計画的な旅行であれば,お得に旅行することもできます。

客席に関しては,船により若干異なりますが,ロイヤルスイート,スイート,セミスイート,特等,一等,S寝台,B寝台,二等となっています。二等は雑魚寝で,B寝台からベッドとコンセントが付いてきます。そして,一等以上が個室で,オートロックになっています。なお,S寝台以下においては客室内においての飲食は認められていませんので,パブリックスペースを使うほかありません。Wi-Fiについては,「いしかり」,「きそ」においてはパブリックスペースのみの利用となり,料金は980円/24時間となっています。なお,「きたかみ」については,客室内でもWi-Fiが利用できますから,この980円を支払うという選択肢もコストパフォーマンスに優れたものとなるかもしれません。
船内設備等に関しましては,公式HPか私の「いしかり」のレビュー記事をご覧ください。「きそ」と「いしかり」では,基本的に客室の序列,船内設備等に差はありませんので,こういう意味で,私の記事も参考にして頂いて問題ないと思います。



かつての私の記事
名古屋→仙台 https://wsbgreenblog.com/2020/01/31/14/48/14/
仙台→苫小牧 https://wsbgreenblog.com/2020/02/12/20/30/59/
5.きそについて
「きそ」は,太平洋フェリーの運航を担う「いしかり」の姉妹船で,船の性能,構造等はほとんど変わりません。ただ,いしかりはエレガントな雰囲気がありますが,きそはそれに比べるとやや古めかしく,ゴージャスな雰囲気があるように思われます。また,客室の配置も若干異なります。現行いしかり(3代目)の就航が2011年3月,現行きそ(2代目,乗船したもの)の就航が2005年1月でした。一番新しいのは,基本的に仙台~苫小牧間で運行している現行きたかみ(2代目)で,就航は2019年1月です(客室内でもWi-Fi(事前登録,有料)が使用可能)。
今回,私は下宿に戻る必要があったので,フェリーに乗船しましたが,新型コロナウイルスが問題となっていましたので,私はデッキと自分の客室の往復しかしておらず,レストランや売店,大浴場には行っていませんので,「いしかり」とのそうした部分の違いは不明です。


6.一等客室(インサイド)について


今回,私はフェリー内で人と接触による新型コロナウイルスに感染することを防ぐために,個室を予約いたしました。個室を予約する際に,その定員以下では予約することができず,繁忙期には別途貸切料金が必要となることもあるようです。太平洋フェリーでは一等以上が個室となっており,一等の中でも景色を見ることができないインサイドの部屋は最も料金が安いです。つまり,私は個室の中では最も安い部屋に1人で乗船しました。確かに,外の景色を見ることができないのは残念ですが,基本的に海の景色が続くだけですし,客室の向きによっては陸地の景色を見ることができないわけですから,専ら移動手段として利用するのであれば,それほど気にならない点であるとも思われます。

部屋に入るとすぐに,S寝台,B寝台,二等客室の乗客に対しての放送がされます。内容としては,客室内(S寝台,B寝台,二等客室限定)においては飲食は禁止であるということ,寝床や寝台は指定席であることが内容です。いつもは,私もこの放送の対象者であるわけですが,今回はこの対象ではないということが1つ贅沢に思えました。そして,これは「いしかり」の記事でも挙げましたが,船長放送で必ず「時化模様」や「やや時化ることが予想される」等といったことが必ず言われます。今回は,あまり天気がよろしくなかったので,この放送は意味を為すものであったと思われますが,この放送で「ほぼ揺れは無い見込みです」といった内容の放送がされることはあるのでしょうか。若しかしたら,クレーム防止の措置としてこのような内容に放送がされているのかもしれませんが。


部屋の設備としては,ツインベッド,飾り窓,テレビ,クロゼット,机,シャワースペース,トイレ,冷蔵庫,コンセント2口,ごみ袋,ティッシュペーパー等が付いており,基本的にパブリックスペースに出なくても生活ができると思われます。イメージとしては,ビジネスホテルのツインルームのユニットバスのバスの部分がシャワールームに変わったと思って頂ければ問題ないと思われます。注意点としては,客室に入ると,一気に4G回線やGPSが機能しなくなります。廊下だと機能するのですが。
ツインベッドについては,ビジネスホテルにあるようなものと同じようなものです。ちょっとベッドが固いと私は感じました


机には,ビジネスホテルであるような,IHの湯沸かし器とお茶のティーパックと湯のみ,ティッシュがありました。ツインルームという扱いですが,机を使えるのは1人のみです。これもビジネスホテルの仕様と変わりません。

冷蔵庫もあります。ビジネスホテルによく置いてあるものよりは多少大きめであるような印象がありました。乗船した時にもう冷蔵庫の電源が入っていたことに驚きました。大抵,ビジネスホテルでは,部屋に入って自分で電源を付ける必要がありますが,もう電源が付いていました。これをサービスとしてやっているのであれば,素晴らしいなあと思いました。


トイレとシャワースペースに関してもあまり珍しいところはなかったように思われます。シャワースペースはこんなに小さくて,そして水を堰き止めるものがこんなにも小さくてよいのか,と思いましたが,しっかりと仕事をしてくれました。この部屋の換気扇がないように思われたのですが,換気する設備はあるようです。

クローゼットに関しては,この中に寝間着とタオルが入っている他,ハンガーが4つ入っていました。1人で使う場合では勿論,2人で使う場合でもそれほど問題はないと思われます。


テレビは,公式HPではBSチャンネル専用という表記があったと思われますが,地上デジタル放送も映ります。ずっとテレビをつけたわけではありませんが,電波の状況がBS放送ほどはよくはないとはいえ,概ね全区間でほとんどのチャンネルが映っていたと思います。

一等客室,私が乗った部屋が偶々そうだっただけであるかもしれませんが,出航15分前ほどから波の揺れとは異なる振動がありました。これは,収まっていた時間帯もありましたが,慢性的に続きました。理由はわかりませんが,神経質な方は,あまり向かないかもしれません。尤も,神経質の方や乗り物酔いが激しい方(且つ酔い止めを持たずに)は,船旅はあまり向いていないかもしれませんが。とはいえ,私も嘔吐はありませんが,乗り物酔いは激しい方です。三半規管が非常に弱いようで,その場で一周回るだけでふらっとしますし,自分が運転する車でも場合によっては,多少気持ち悪くなります。しかし,酔い止めを飲みながら,旅行すればそれほど気になりませんので,余程大丈夫だと思いますが。


セントレアを逃したのが後悔
7.乗船記
フェリーというと,高級な移動手段であるようなイメージを持たれる方が多いかもしれません。かくいう私も実際に調べるまでは,そのようなイメージを持っていました。しかし,乗り方や乗る客室によっては,時間こそかかれど,お得に移動することができます。例を挙げると,
・二等客室やB寝台等の下等船室を利用する。
・船内Wi-Fiを利用せず,本を読んだり,オフラインの作業をしたりする。
・食料,飲料を予め用意した状態で乗り込む。
・苫小牧~仙台や仙台~名古屋のみで乗るのではなく,苫小牧~名古屋と通しで利用する。
・早割を利用する。
・早割適用期間外の場合は,ウェブ割や学割等を利用する。
私のイメージでは,酒類やカラオケ等以外は,太平洋フェリーでは,ぼったくり料金は設定されておらず,多少高いかな,というコンビニや自動販売機で購入するくらいの料金かそれより少し高い料金程度ですので,船内のサービスを利用しても,それほど莫大な損失になるということはないと思いますが,それでも地上の安価で購入できる場面よりは高いですから,自分で予め色々と準備しておくことは有効です。また,フェリーターミナル周辺は店がありませんから,街を出発するタイミングで購入する必要があります。
このように考えると,意外とお得だと思いませんか?
お安く乗って,中京工業地帯の工業夜景を見られます。



大体朝目を覚ますと茨城沖です。

そして,14:30頃に名古屋に行く船とすれ違います。私は,今までずっと「いしかり」に乗船してきたので,「いしかり」とすれ違うのは初めての経験でした。



着眼1時間ほど前に内海に入ります。松島も天気が良ければ見ることができます

逆区間に乗った時の写真です。

逆区間に乗った時の写真です。

工業地域と商業地域が混在しています。




このように,フェリーは,お得な旅又は非日常的な旅を提供してくれます。皆さんがどちらを求めるか,それに応じて,船室や利用するサービスを選んでみてください。
日本のフェリー路線 http://www.jlc-ferry.jp/kouro.html
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